初心者ライダーに伝えたい、公道でバイク事故に遭わないためにできること

バイクハウツー




今日は初心者ライダーに向けて、公道で生き残るために私が普段心がけていることをお伝えします。

私はバイク歴8年のライダーで、これまで北海道や九州など色々な地域をツーリングしてきました。住んでいるところは東京で、交通量も多いため普段から事故に気をつける必要があります。今まで運よく無事故でバイクライフを楽しんで来られたので、自分なりに実践しているマイルールをお伝えします。

バイクは最高に楽しいですが、事故にあった時に体に受けるダメージが車とは桁違いです。そのため車より運転時に気を付けるポイントが多かったり、習慣化しておいた方がいいものがあります。

ここに書いたものが全ての正解というわけではありませんが、これからバイクに乗る、または免許取り立ての方にとって安全運転の参考になれば嬉しいです。

そもそもなぜ「マイルール」が必要なのか

前提の話になりますが、なぜバイクに乗るのに「マイルール」がいるかをお伝えします。

私がバイクの免許をとったばかりの時に車やバイクの保険を取り扱う損害保険会社に勤める友人に

「本当にバイクの運転には気を付けてください。自分なりに安全に対するルールや線引きを設けないと危ないです」

といった内容の助言をもらいました。

彼の職業柄、悲惨な交通事故をいくつも取り扱ってきたはずなのでとても心に刺さる助言でした。

バイクは最高に楽しい乗り物ですが、趣味でバイクに乗る人にとっては人生全体の中でバイクに乗っている時間は多くてもほんの数%だと思います。ほとんどの人はバイクに乗っているより降りている時間のほうが長いはずです。

どんなにバイクが好きだとしてもバイクに乗っていない時間もまた自分の人生ですし、仕事や家族などバイク以外の時間も充実させることも大事なはずです。バイクでケガをすることで人生に悔いを残すのは本当にもったいないことだと思います。

好きなバイクでケガをしない、好きなバイクで後悔を残さないためにマイルールは必要だと考えています。

バイク事故は起こる前提で準備する

まず心構えの部分ですが私はバイクに乗る時は事故に遭う、何なら事故で死ぬかもしれないという心構えでバイクに跨ります。

交通事故は不幸にも起きるもので、誰にも予測はできません。自分だけは大丈夫と思っていても、1分後には車に激突されているかもしれません。

自分は大丈夫と思うよりも「今日こそ事故に遭うかもしれない」という心構えでいた方が危険に敏感になります。

また事故に遭う前提なので、フルフェイスヘルメットやプロテクター類などの、万が一事故に遭った際にも自分の体に対するダメージを最小限にする備えをしています。

仮に事故に遭った際、一発で死ねれば私自身の命については諦めもつきますが、微妙に死にきれずに体に後遺症が残る場合は大変です。脊椎を損傷して体が麻痺してしまった場合にはその後の人生が大変になりますし、家族にも介護などで迷惑をかけます。

事故は起きる前提で運転し、事故の際に体へのダメージを減らすためにプロテクターをつけています。

普段使っているプロテクターやバイク装備についてはこちらにまとめています。

初心者向けバイクのおすすめ装備一式

バイク初心者が1年間で揃えたいツーリング装備・道具のおすすめ一式を紹介

急いでいるときはバイクに乗らない

時間に余裕がない時はバイクに乗らないようにしています。バイクはその特性上、加速もしやすいし、追い抜きや追い越しもやろうと思えばできます。

もし時間がない時にバイクに乗ると多少無理をしてでも早く着こうとして無茶な運転をしてしまう可能性があります。急ぐあまりに必要な安全確認などを省略してしまうことにもつながり、事故を起こす可能性を高めてしまうことになります。

また「時間に間に合わないかもしれない」という焦りの気持ちは1種のストレス状態です。ストレスは脳の機能を妨げ、バイクの運転に必要な洞察力や判断力を低下させる要因になります。

なるべく時間や心にゆとりのある状況で、バイクを楽しむのが一番だと思います。

バスやトラックなどの大型車には近寄らない

バスやトラックといった大型車には近寄らないようにしています。決してバスやトラックが悪者という意味ではなく、バイクとの相性が非常に悪いと考えています。

仮にバイクが大型車の真後ろを走っている場合、いくつかの危険要素が出てきます。

まず、1つ目に大型車は車体の特性上、真後ろが死角になりやすいので、後ろにバイクがいることには気づけません。そのため、やむを得ず急ブレーキを踏んでしまうこともあるでしょうし、その際にはバイクが大型車に追突してしまうことになります。

さらに2つ目として大型車が前方にあることでバイク自身も前方の見通しが悪くなります。交通状況や信号の色などが確認しづらくなりますので、事故を起こしやすい状況になると言えます。

3つ目の危険としては、バイクが大型車の影に入るため、周りの車がバイクに気づかない点があります。

バイクが大型車の後ろについている状況で交差点にまっすぐ進入して行く状況を想像してみてください。反対車線で右折待ちの車があった場合、大型車の後ろにいるバイクに気づかず、大型車が通り過ぎたと同時に右折を開始し、バイクに追突する危険性もあります。このようにバイクが大型車の近くにいることによって、周りの車がバイクに気づかず、事故を起こす可能性があります。

そのため、死角を生みやすい大型車には近づかない方が良いと考えています。

やむを得ず大型車の近くを走る場合には、無理のない範囲で追い越しをしたり、車線変更をしたり、車間距離を十分に取るなどして安全を確保しています。

車間距離を空ける

先ほど大型車の話でも少ししましたが、車間距離を十分に開けることは事故防止に繋がります。前方を走っている車が急ブレーキをしたとしても、十分な車間距離があれば対応する時間が稼げます。車間距離は誰でも作れる安全マージンだと思います。

ではどれくらいの車間距離があると良いかというと、一般道では前の車が走ってから最低2秒後、高速道路では3秒後に同じ場所を通過する程度の距離感があると良いとされています。

距離でいうと時速60kmなら約33m、時速100kmなら約83mです。

距離を測るのは道路の白線が便利で、一般道では白線と空白1セットの長さが10m、高速道路では1セット20mです。

つまり一般道で時速60㎞で走っているなら約3セット、高速道路で時速100kmで走っているなら約4セットが目安になります。

車と違い、バイクはすぐには曲がれません。ハンドルを切るだけでなく、体重移動なども必要ですので、車よりも実際に曲がるまで多くの操作が必要になります。それだけ想定外の事態に対処しづらい乗り物とも言えるので、安全マージンはしっかりと取っておく必要があります。

無理な追い越し、すり抜けはしない

バイクは車体が小さいうえに加速性能が高いため、すり抜けや追い越しがしやすいです。ただし無理な追い越しやすり抜けは運転している本人は上手にやっているつもりでも、周りの車にとっては予期していない動作です。車を運転している人にとってはいきなりバイクが目の前に飛び込んできた、いきなり横からすり抜けてきたと感じます。

当然車からしてみれば予想外の動きなのでタイミングが悪く事故になることもあります。特にバイクがすり抜けするタイミングで、車が車線変更や左折をすると簡単に事故になります。

車からバイクは見えていないという前提で、バイクから不用意に車に近づかないようにしておくと、事故を起こさずに済むと思います。

生きて帰ったライダーが良いライダー

一番大事なことですが、生きて家に帰ったライダーが良いライダーです。

公道では速く走れるライダーでも、大型バイクに乗っているライダーでもなく、生きて帰ったライダーが良いライダーです。

人によっては速いバイクやかっこいいバイクを手に入れて、腕試しをしたくなることもあるかもしれません。高い運転技術を身につけること自体は素晴らしいことですが、公道で一番に優先することは安全でいること、事故を起こさないことです。

速く走ろうと熱くなったり、運転していてイライラする時もあるかもしれません。私も運転していて気分が悪くなるときもあります。そんな時は「生きて帰ったライダーが良いライダー」だと思い返して、心を落ち着かせるようにしています。

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